入国後講習中の実習生は日本に来て1か月未満の学生たちです。
ベトナムで半年ほど日本語を勉強してきているとはいえ、生きた日本語、実践的な日本語を耳にするのはまだまだこれからです。
そんな実習生たちに入国後講習中は、声をかける機会が多々ありますし、意識的にそういう機会を創り出しています。
これは3年前のお話し。
私は入社当時こんな感じで実習生に声をかけていました。
「〇〇さん、おはよう! 元気? 朝は何を食べましたか?」
すると、、、
「せんせい、すいません、もういちどおねがいします」
「せんせい、すいません、わかりません」
と返ってきます。
ベトナムで半年も勉強して、日本に来て数週間経つのにまだこんな初歩的な会話もできないのか・・・
と、これからの彼らの3年間に不安を覚えた記憶があります。
ただ、たくさんの実習生と接して経験を踏むことで、このような気づきを得ることができました。
現在↓
「〇〇さんおはよう!」
「せんせい、おはようございます。」
「元気ですか?」
「はい、とても元気です。せんせいは元気ですか?」
「朝ご飯は何を食べましたか?」
「わたしはカップラーメンをたべました。にほんのカップラーメンはおいしいですね」
そうなんです。
当時私が感じていた、「実習生の日本語能力が低い」ってのは、個人差はあれど、そういうことではなかったのです。
質問する側、つまり私たち日本人の質問の仕方に問題があったのです。
実習生はキレイな日本語、標準語を習います。
私たちが普段使用している会話的な日本語では彼らは理解することが難しいのです。
まずはここをしっかりと理解して接することが非常に大事です!
そうでないと、当時の私みたいに、日本語が通じない、どうせ話しても通じない、話すのやめよう、など間違った解釈から実習生が日本語を学ぶ機会を奪ってしまい、実習生が日本語を使う場を奪ってしまってしまうという悪循環に陥るのです。
こんな経験もありました。
一緒に食事をしている時に、
「せんせい、これ(エビフライ)食べますか?」
「大丈夫です。」
と返事したら、エビフライが2匹届きました(*_*;
私の「大丈夫」をOKの意味で捉えているのです。
日本人同士であれば、いいえ、結構ですの意味というのは簡単に想像できますが、
キレイな日本語を学んでいる彼らにしてみれば「大丈夫」=「OK」という意味になるんです。
これもやはり答える側、私たち日本人の問題となります。
私からのアドバイスは3つ。
キレイな日本語で。
短く。
ゆっくりと。
ぜひ試してみてください!(^^)!